姿勢

皆様こんにちわ 店長の睦です。 東村アキコさんっていう漫画家がいててね 「海月姫」とか「ママはテンパリスト」とか ヒット作も多い有名な漫画家さんなんですけど(美人) その人が自分の自叙伝の 「かくかくしかじか」という漫画をだしてるんです。 私は東村さんの有名なヒット作の漫画を読んだことはないんですけど その「かくかくしかじか」という漫画は読んでいます。 漫画家になる経緯だけの話しかと思いきや 宮崎出身の東村さんが 美大生を目指して猛特訓した学生時代や いざ美大生になってからの堕落生活とか 赤裸々に描かれてるんですね。 4巻にしてようやく本書の中の東村さんは 漫画家になられました・・・。 それぐらい丁寧に学生時代を描かれています。 絵を描くために入った美大なのに いざ入ってみると遊んでばっかりで 全然絵なんか描かなかった 葛藤や焦燥感とかもすごくリアルに描かれていて 美大生、芸大生なら思わず 「ぐさっ」とくるような描写が心にきます。 私も他の事に夢中で 描くということにまったく真面目に向き合わなかった時期があるから 古傷えぐられるような気持ちになります。 特に高校と大学1回生の時は もっと絵の勉強をする為に入ったようなもんなのに 他の事に夢中になって 授業以外ではほとんど絵を描いていませんでした。 授業で描いた課外も今思えば 真面目にやってんだかやってないんだか わからないような作品ばかりです。 この漫画を読んでいると なんとも居心地の悪くなるエピソードが多くて それが私にとってこの漫画の魅力でもあるのですが

最新刊の作中にこんなモノローグがあってグサリときました。

気楽な実家暮らしで ごはんを作ってもらって おフロだって沸いてるし 会社なんて夕方に終わるし 絵画教室だって徹夜でやってるわけでもなし 遅い日でも夜10時には家に帰れる なのに何故だろう 若いのに 今より全然体力だって気力だってあるのに あの頃の私は 元気なくせに疲れたフリをして 大変なフリをして なんで若い時って 出来るのに出来ないフリ

しんどくないのにしんどいフリ

このモノローグが自分と重なり うわああぁああぁあってなりました。 私は興味のないことは 本当にとことん興味もやる気もわかない所がありますが 自分の好きな事や興味のある事は 自分なりに頑張っていると思ってました。 でも読んだあとに 自分では頑張ってるつもりでも 本当にそれが自分の全力?って もう一人の自分に3mほど離れた所からきかれたら ちゃんと「うん」って言えない自分がいるわ。 そうやって考えてみたら 自分の頑張ってるつもりが まだまだ小さい事に気づいてしまいます。 特にこの時期 高校野球やってるからなぁ 昨日も探偵ナイトスクープが甲子園の特集番組のせいで いつもの時間にやらなくて最初イラッとしたけど 毎年この番組みたら 高校球児達が眩しすぎて網膜と心が熱くなります。 野球に興味がないので試合は全く観ないのですが この番組で敗北してしまったチームが大泣きしているのを見ると ほんと心にきますね。 毎年思うけど 優勝が決まったチームを見るより 負けた瞬間のチームを見る方が心に響くのはなんでなんだろ。 昨日番組で放送された 負けてしまったチームの 泥だけのユニフォーム着た球児達が 大泣きしながら両親にお礼を言ってるシーンで目頭が熱くなりました。 普通に人生を生きてたら 何か嫌な事があって、悲しくて泣いたりすることも多いと思うけど 自分の大好きなことで、 悲しくて、悔しくて泣く事が出来る人ってどれくらいいるんだろう。 どれほどの人が自分の「好き」をそれだけ貫き通せるんだろう。 そういうのは 熱いスポーツの世界での事だと前は思ってたから 大学の卒業制作の時 自分の作品が受賞されずに、 悔しくて大泣きしていた友人がたくさんいて その時の私はカルチャーショックを受けた気分でした。 頑張ったけど出来なかった事は、その時は悲しくて悔しくても 頑張り抜いた事が いつか自分の力になる事があるかもしれないけど 頑張れる時に頑張らなかった事は 一生悔いしか残んない。 「あの頃の私は 元気なくせに疲れたフリをして 大変なフリをして なんで若い時って 出来るのに出来ないフリ しんどくないのにしんどいフリ」 きっつい人には、とことんきっつい言葉ですが (ちゃんと頑張りきらんとな)と思った言葉でした。

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