SKETCH TRAVEL

皆様こんにちわ 店長の睦です 今回の記事はまた、私が購入したオススメの本を紹介したいと思います。 皆様は「SKETCH TRAVEL」 という本を御存じでしょうか? 大型本で、図鑑のような分厚さです。 この本はね、本当に凄いですよ。 どう凄いかをこれから綴っていきたいと思います。 この本は、堤大介さんと、ジェラルドゲルレいう背景デザイナーの 堤さんのご友人の方が企画した壮大な「遊び」から出来た本です。 堤さんという方はピクサ―に所属していて 若くしてトイストーリー3のアートディレクターを務めた凄い人です。 ピクサ―のアートディレクターなのに、 絵を描き始めたのは大学からだというから恐ろしいですね・・・。 この堤さんとジェラルドゲルレさんが企画したSKETCH TRAVELは 世界中の名だたる71名のアーティストが、 一冊のスケッチブックにスケッチを描いていくというものです。 スケッチリレーですね。 この企画の唯一のルールは、 「絶対に次の人に手渡しすること」 なのです。 凄いですよね このご時世に、データ入稿ではなく 有名なアーティスト達の作品が詰まった 一冊のスケッチが世界中を手渡しされていくんですよ。 日本からは松本大洋さんや、寺田克也さん、森本晃司さんなどなど そして最後のページを飾っている人です。 もはやスケッチのレベルではない作品が多い事。 スターウォーズのアートディレクター エリック・ティーメンズさんの作品とか、もう 「これ、立派な絵画だよ!」 って額にいれて壁にかざりたくなるようなクオリティーでした。 そうやって素晴らしい作品は一枚、また一枚とスケッチブックに描き溜まっていくので 「スケッチブックをなくしたらどうしようと、気が気ではなかった」 とコメントに書いているアーティストが、後のページになるにつれて多くなっていきます。 手渡しで渡していたもんで 途中で、アーティストの誰かが 「それじゃあぶない」 と、言って木箱でできたトランクを作ったらしく いつの間にか SKETCH TRAVELはそのケースに入れて 運ばれるようになったというのもおもしろい話です。 最後から3番目に描いた堤さんは あまりのプレッシャーに こんな絵を描いています。 このモンスターは、他のアーティストの描いた絵を組み合わせてできているそうです。 そして、最後から2番目はフレデリック・バックさんという アニメ界では神様のような人が描きました。 そうそうたるアーティスト達が手渡しで繋げ、描きためたスケッチブック。 完成するのに4年半という長い歳月がかかりました。 そんな壮大なスケッチブックの、おおトリを飾るアーティストとは・・・ 宮崎駿さんです。 堤さんは、このスケッチブックの最後のページを飾れるのは宮崎駿さんしかいないと考えており もし断られたら、最後は空白のページにしようと腹をくくっていたそうです。 このスケッチブックは世界中を飛び回る 「旅する美術館」です。 アーティストがアーティストに手渡しで渡されてきたスケッチブック。 (その光景も写真で掲載されています) 考えているだけでもワクワクして、ページをめくるのがもったいなく感じます。 このスケッチブックの原本はブリュッセルでオークションにかけられ 70000ユーロで落札されました。 また限定版のスケッチトラベルの本(アーティストのサイン入り)も オークションにかけられ、合計で約$105000になりました。 堤さんはラオスに図書館を建てる事を目標にしており 識字教育を推進する国際的な非営利団体のRoom To Readに寄付されたそうです。 ちなみに この堤さん、実は宮崎駿さんの姪っ子にあたる女性と結婚しており その女性とは 「となりのトトロ」のメイのモデルになった、メイさんという方なんです。 小学校が同じだったらしく、堤さんはメイさんが初恋の女の子で 大人になって再会し、御結婚されたようです。 堤さんによると メイさんはトトロにでてくるメイそのまんまな女性だそうですよ。