白い月

皆様こんにちわ 店長の睦です 昨夜、部屋の掃除を続行していたら 大学時代の課題がまとめてでてきました。 まるで思い出がフラッシュバックするようで 思わず手を止めて作品を眺めていました。 その中から今日は、大学生の前半に受けた 絵本実習で描いた作品を紹介したいと思います。 大学時代は、最初に余裕ぶっこきすぎて 後からいつも泣きをみる羽目になったんですが こちらの課題も例にもれず課題提出前夜に 徹夜で仕上げた作品ですよ。 なぜ苦手なアクリル絵具で描こうと思ったのかは謎ですが 時間の焦りとアクリル絵具の不慣れさがよく出ているタッチだと思います・・・。 8コマで絵本を作るという条件のもと製作した作品です。 それでは、どうぞ ↓↓↓ ある夜、酒に酔った男が家に帰る道中 急に辺りが薄白く、明るくなった。 男は不思議に思って顔をあげた。 すると夜空には、それはそれは美しい白い月が浮かんでいた。 その月の美しさといったら どの女よりも白く 透けるような輝きで 男は息をするのも忘れてしまった。 「あれは夢だったのだろうか」 翌朝男はそう思ったが 幾日経っても、男は あの美しい白い月に胸焦がれてならなかった。 こともあろうに男はあの白い月に恋をしてしまったのだ。 男は昼は白い月を想い、働きもせず 夜は外に出てずっと夜空を見上げて またあの白い月が現れるのを待ち続けた。 村の人達はそんな男の事を 「気が狂った」と噂した。 しかし、いくら空を見上げてもあの白い月は現れない。 男は白い月を焦がれるあまり、 日に日に何も食べなくなり とうとう病に伏してしまった。 ある夜の事、男は何かにとり憑かれたように フラフラと外に出て行ってしまった。 なんと、その日の夜空には あの夜と同じ、白い月が輝いていたのだ。 男はもう恋しくて恋しくて たまらなくなった。 次の日の朝、水面に写った白い月に飛び込んだ 男のわらじだけが浮かんでいたという。 村の人達は 「月に喰われてしまった」 と恐れたという話。 END これは、迫る締め切りに焦って考えた話なんですけど そのわりに授業では好評でした。 私が絵本で描いた作品は 日本やエジプト風の怪奇民話系ばかりです。 趣味丸だしですね。 そして、友人たちからは この男の顔と雰囲気が私に激似だと違う意味で大ウケでした。 「めっちゃ似てる!!」 「ホンマや!このやる気ないボーっとした顔そっくり!!」 「やっぱり絵は作者に似るんやな」 「むしろムーやんこれww」 などと、つぎつぎと失礼極まりない言葉で友人達は爆笑 私一人がなんか腑に落ちなかったという そんな思い出が詰まった作品です。