昔話

皆様こんにちわ 店長の睦です 今日は何の話をしましょうか もういい加減ホラー話はしつこいと思うんで そろそろ今日は一丁、お腹がよじれる笑い話を と、みせかけてまたホラー ホラーというかね、まぁ気をつけましょうって話なんですけど 今日は私が小学校の頃のお話をしましょうか。 私が小学生の頃は、やたらと子供の誘拐が警告されており 先生達は何度も何度も 「知らない人についてっちゃダメ。 何かあったら大声で助けを呼ぶ事」 と言っていました。 他にも、 「お母さんが交通事故にあったから僕が病院までつれてったるわ」 って知らない男の人から電話かかってきても 病院や、知ってる人から電話がくるまで家で鍵をかけて待ってること。 絶対知らない人についていっちゃダメとも言われました。 もともと治安もあまりよくない町です。 誘拐とまではいかないものの 変質者の目撃情報は子供の私でも耳にはいってくるほどでした。 あれは私が何歳の時かな。 働いてる母が、夕方には帰ってきてたから 私は小学校低学年から小学校中学年くらいの歳だったと思います。 ある日の夕方 一本の電話が鳴りました。 母は台所で夕飯の支度をしていたため 私が電話をとりました。 私「はい、もしもし」 しかし、電話の相手は聞こえているのか聞こえてないのか 何も返事をしません。 私「もしもし?」 おかしいなと思いながら 受話器を耳に当てながらしばらく待ってみることにしました。 ようやく相手がボソボソと喋りだしたとおもったら 低い男の人の声で 「・・・・・・・周りに誰か大人いてるん」 と言われました。 当時、まだ子供だった私でもわかる異質な電話でした。 あの頃は祖父母の家で祖父母と一緒に住んでいた為 祖父母宛ての電話が多く 私も毎晩のように大人の代わりに電話をとっていましたが あの電話は今思い出しても、明らかに他の電話とは違うのです。 電話から伝わる異様な雰囲気に面喰った私は 「親がいてる・・・」 と戸惑いながらも答えました。 多分声は消え入りそうだったと思います。 すると 「・・・・・・親・・・・・フーン・・・・・」 独り言のようにボソボソと喋る男性。 そしてボソっと 「・・・・・・・ほんまに今、一人じゃないん」 もう、その言葉きいた途端、本当にビビりました。 一人って答えたらこの人来るつもりだと。 幼い私は 「一人じゃない・・・ママいてる」 と答えるのが精いっぱいでした。 するといきなりまた相手は無言になったかと思うと いきなり一方的に電話を切ったのです。 あの時は本当に母がいてたからよかったけど いなかったらどうなってたんでしょう。 最初に周りに大人がいてるかきかれた時 「今、みんな仕事行ってる」 って答えてたらどうなってたんでしょうか。 今でも、 家に一人でいる時に知らない人が入ってきたらどうしよう と考えると怖いですね。