桜の森の満開の下

皆様こんにちわ 店長の睦です 昼はポカポカしていて、夜はひんやりでいい感じですね! この、ちょっと羽織ったぐらいで出かけられる気温が大好きです! さてさて、今日はどんな事を書きましょうか。 これが毎回、けっこう悩むんですよね。 そうですね〜 あの話なんか、いいかもしれませんね。 これは、坂口安吾という小説家が書いた、短編小説です。 12世紀の鈴鹿峠に、冷徹非道な山賊の男が住んでいました。 山賊の男は、通りがかった村人を殺し、 気にいった女は自分の女房にしていました。 傲慢な山賊は、この谷の全ては俺のものだと思っていました。 しかし、そんな山賊にも、恐れるものがひとつだけありました。 桜の森です。 桜が満開のときに下を通れば、ゴーゴーと音が鳴り、気が狂ってしまうのだと、恐れていました。 山賊は、満開な桜の森だけは通らないようにしていました。 ある日の頃、山賊はいつものように通りがかった旅人を殺し 殺した旅人連れの女を、自分の女房としました。 しかし、この女、めっぽう気が強く 山賊の男に指図するような女でした。 まず、女は山賊に、他の女房7人を殺すよう指示しました。 ただ、足の不自由な女性だけは、女中として残したそうです。 やがて、女は都を恋しがるようになりました。 そこで、山賊は女を連れて都で住む事にしたのです。 都でも、山賊は残酷に人々を殺していきました。 しかし、もっと山賊よりも、もっと残酷な者がいたのです。 女房の女です。 山賊が、殺した者の首を持ちかえると 女は、生首を並べて遊びました。 「首遊び」です。 これには山賊もドン引きしたらしいです。 さすがに山賊も、そんな女と別れるのかと思いきや、 ところがどっこい 女を連れて鈴鹿峠に帰る事に決めました。 山賊は、女を背負って鈴鹿峠に戻ったのですが 久しぶりの鈴鹿峠でハイテンションな山賊は あれほど恐れていた、満開な桜の森を抜ける事にしました(どんだけハイ) すると、鈴鹿峠にゴーゴーと音が轟きます。 桜の下を行く山賊が振り返ると なんと、山賊の後ろには老婆の鬼の姿が!! 老婆の鬼は、山賊の首を締めあげます。 山賊は、必死で鬼を振り払い、鬼の首を締め上げました。 我に変えった山賊が辺りを見渡すと 老婆の鬼の姿はなく、女房の女が桜にまみれて死んでいました。 山賊は、桜吹雪の中、声をあげて哭き続けたそうです。 あらすじを追うかぎりでは、女房の女性はえげつない人格をしていますね。 山賊は、心底、女に惚れていたのでしょうね。 山賊に、最初に指図した時点で、生意気だと殺されそうなもんなんですが。 うーん。 山賊は気の強い女性が好みだったのでしょうか。 まぁ人の好みは人それぞれですもんね。 「桜の下には鬼が住む」という云われを、小学生の頃に聞いたことがあります。 当時、まだ小学生だった頃の私は、なんだか切ないような、悲しくなったような思い出があります。 その理由を、思いだす事はできません。 桜の下に鬼が住んでるかぁ・・・ なんで、そんな風に言われているのかは、わからないんですけど 誰もが、満開な桜の下を通る時は顔を上げて、 心奪われるように見惚れてしまいますよね。 そんな、摩訶不思議ともいえる魅力がある桜の下に 本当に鬼が住んでいたとしても、なんら不思議はないような。