絵本

皆様こんにちわ 店長の睦です! 昨日の夜は吊り下げているランタンのキャンドルに火を灯しました。 ベッドサイドのランプと、月と星のランプもつけて 静かなジャズを流していると 色んな物語のイメージがでてきて、 久しぶりに寝る前のベッドでスケッチブックを手にとりました。 そういえば昨日、本棚から大学の時に課題で描いた絵本がでてきました。 絵の粗さと課題に対してやる気のなさが感じられるので きっと描いたのは大学前半だと思います。 修正してからアップしたい所ですが どれだけ粗が目立っても過去の作品に上から手をくわえるのは あまり好きではないのでこのままアップしますね! ある夜、アジトからお宝を盗んだ盗賊の男が 夜の砂漠を逃げていました。 しばらくすると、遠くの方で町が見えてきましたが 不思議な事に、もう夜だというのに 町は昼間のように明るいのです。 盗賊の男が町に入ってみると なぜか人が誰もおらず 暗くて不気味で 外から見た町とは全く違う雰囲気でした。 大きな水がめの守り番をしている老婆を見つけると盗賊の男は尋ねました。 「この町の人達は皆どこに行ったんだ?」 すると老婆は二ヤリと笑って答えました。 「みんな星を取りに行ったのさ。」 「この町には夜が来ないから、みんな夜が欲しくて星を食べるんだ。 お前も見つかったら星を食べさせられるよ。 そうなると奴らの仲間入りさぁ。 いいかい、この水がめに隠れておきな。 けっして出てきてはいけないよ。」 老婆はそう言うと、どこへともなくフラフラと消えていきました。 盗賊は言われた通り水がめに隠れていました。 しばらくすると町人達が皆帰ってきましたが 盗賊はその光景を見て心底驚きました。 町人達は皆、影のように真っ黒で 狂ったように踊りながら ムシャムシャと星を食べていたのです。 盗賊の男はしばらく震えていましたが、 星をよく見ると虫のような形をしており 自分が盗んできたどのお宝よりも 金色で美しく見えました。 どうしても星が欲しくなった盗賊の男は 住人が眠りにつくと 老婆との約束を破り、水がめからでて 星を拾い集めようとしました。 しかし星をつかんだ瞬間 星は大声で鳴いて町人達を起こしてしまったのです。 町人達は一斉に盗賊の男に襲いかかりました。 恐怖のあまり動けない盗賊の男は 思わずアジトから盗んできたきたお宝を 町人達におもいっきり投げつけました。 ちらばったお宝は星のように輝き、 町人達は星と間違えてしまったのか お宝を拾い集めだしたのです。 その隙に盗賊の男は、死に物狂いでその場を逃げ出しました。 気がつくと盗賊の男は砂漠に立っていました。 もう辺りは夜明けでしたが どこにもあの町は見当たりませんでした。 ・・・END・・・ 摩訶不思議な話を描きたくてこの絵本を作ったんですが この絵本には思い入れがありまして・・・ もうこの絵本の締め切りが2日後というある日、 私は授業が終わってから、いつものように 高校から一緒で仲の良い友人Yの 所属する学科のラボに行きました。 いつもはラボに何人かいるんですが その日は偶然誰もおらず 私とYは2人でお互い締め切り近い課題を お喋りしながら仕上げていました。 さぁ、そろそろ帰ろうかと帰る準備をしだしたのは9時前でした。 本当はもう少し仕上げたいけど、9時になると守衛さんが見回りに来て ラボの鍵を閉めなければならないのです。 私とYの家は大学から2時間かかります。 大阪駅についたのが10時過ぎくらいだったのですが なんと大阪駅で人身事故か何かで電車がストップし、 まったく動かない状況になってしまいました。 「ええぇえええ・・・・どうする?」 「電車動くまでまだかかりそうやし、その辺ブラブラするかぁ」 「よしきた」 と私とYは電車をおりて大阪駅周辺をブラついていたのですが 2人とも課題で相当疲れていたのでしょう・・・ なぜそんな話になったのか今考えれば謎ですが 散歩しているうちに 「ここから地元の駅まで歩いて帰ろう」 となったのです。 ・・・多分疲れすぎてお互い正常な判断が出来なかったんだと思います。 そしてYと私は出発したんですが ソッコーで迷子。 確信もなくただ 「俺こっちな気がする。」 「じゃぁそっちにしよ。」 という感じで進んでいたのですが (疲れすぎてて地理を深く考えれませんでした) ただでさえ課題で疲れているのに 長い間歩き回り、しかも私はミュールを履いていて 脚がもう限界でした。 もう深夜の2時をすぎています。 こんな深夜に頼むのはかなり迷いましたが もう切り札の母にお迎えヘルプミーーー!!を要請しました・・・。 しかし私達が今どこにいるのかわからず、 迎えにきてくれる母も苦労したようです。 そんな時間に呼び出された母は Yを送って行って 小言を言いつつも なんだかんだでコンビニで遅すぎる晩御飯を買ってくれて 結局3時前に家につきました。 次の日、母は出勤だった為 私は朝、起きてきた姉に 「いい加減にしぃや、何時やと思ってんねん 迎えに来てもらうぐらいなら2人でどこかに泊まってこい、 迷惑かけるな!」 と、かなりこっぴどく叱られました・・・。 そんな事がありつつも仕上がったこの絵本でしたが、 またもや姉に 「この作品は微妙やな。」 とバッサリ切られ しかもあれだけ苦労して歩いたのに 電車は私達が降りてから 5分後に動き出したという事が後からYからきいて 心が折れそうになった私でした。 もうひとつ、絵本ではないですが 同じ授業で同じく摩訶不思議を描きたくて作ったものがあるんですが それはみんなにわりかし好評だったので その作品を見つけたらまたアップしますね!